アホウドリとフィジカル

 

そもそもなぜアホウドリをはじめたのか。

 

と聞かれると困ってしまうことがある。私はそんなに強い志を持って何かを始めるような人間ではないということに気がついてしまっているからかもしれない。私は多分、アホウドリをやりたいからやっている。

 

大切にしている考え方がある。それらフィジカルが動くことをするということだ。

 

九九ができないことを皮切りに、人より頭が悪いことに気がついた子供の頃から私は、こっそり努力して人並を目指す人間だった。

 

足が遅いなら走りこめば良い。

頭が悪いから人より勉強すれば良い。

人の2倍やれば追いつける。

 

私の知能の代替品として選ばれたのが、フィジカル。身体が動くということは、いつのまにか私の武器になった。

 

だから身体が動くかどうか、は、私が何かを選ぶ上で最も大切にしていることだ。いくら好きでも、フィジカルがついてこないことは続かない。

 

新卒で入った広告制作会社で3年半が経った頃、フィジカルが動かなくなった。目の前に夢や希望があるのに、体がのっていかない。

 

今振り返れば、忙しさと若さへの過信から、朝ご飯抜き、昼は適当に食べ、夜はしたらば(コンビニで買えるカニカマのようなおつまみ)とビールという生活をしていたのだから身体がおかしくなって当然です!

 

かくかくしかじか、フィジカル再稼働に向けて療養している時に、社会人になってから初めて長く実家に帰った。猫とゴロゴロし、母の手料理を食べた。なんてことない母の手料理は私をあっという間に元気にしてくれた。ぼんやりとした時間を実家で過ごすうちに思い出したのは、祖母が亡くなってから家族の晩御飯を作り始めたこと。

 

そういえば料理好きだったな。

 

フィジカルは衣食住が整うとあっという間にに回復することを実感した。そしてその先の仕事は…、広告という間接的な場所からではなく、もっと直接的に衣食住に関わりたいと考えるようになり、私は建築事務所に転職した。そして、その事務所が運営しているカフェで料理の仕事を始めた。

 

今、かつての私のように働きマンの前線にちゃんとした家庭料理をお弁当の形で届けるという仕事をしている。

 

これがアホウドリを始めた理由です。

 

 

 

なんていうともっともらしいのですが、やっぱり私の中で一番しっくりくる理由は

 

やりたいからはじめて、やってる。なのです。

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