丸わっぱ弁当のはなし

アホウドリといえば、の看板メニューになるお弁当を。

と、考えはじめてもポンとアイデアは生まれず。締め切りもないので無限に時間もあり。アホウドリの丸わっぱ弁当は何度も何度も焦がしつけそうになりながら、難産の上たどり着いたお弁当でした。

そもそも看板商品なんて、天才しか思いつかへんのちゃう??そもそも美味しさの正体ってなんなんだよ!!味覚なんて人それぞれですごく曖昧じゃないか!!日本人が全員好きな食べ物ってカレーくらいじゃね?!

1人相撲で自分で自分自身をぶん投げそうになった時、頭のなかにポンとひとつのイメージが浮かびました。

それはずっと前に原宿パルコで見たヤン・シュバンクマイエルの映像。1人の男が刷毛や筆などさまざまな気持ち良い触感のものを組み合わせたマシーンを作り、その中で悦に入るというもの。快感は触覚。感覚は神経にさわること。味覚も神経にさわること。

手で持った時から多分その感覚は始まる。だから箱は絶対プラスチックではいけない。紙か木。触った時から味が始まる。おかずもなるべく満遍なく舌の全面を刺激するような構成に。

さらに、こんな話も聞きました。日本人は口の中で調味して食べる民族らしいと。口に魚の切り身を入れ、そこにごはんを加えて噛み、さらにその余韻にたくあんをパリパリ。さらに味噌汁を含んでごくん。これは、無意識にそれぞれが口の中で自分の味を作って食べていることなんですって。

おかずがたくさんある、ということは調味できる楽しみがたくさんある。ということになる。

そういう考えをもとに手探りで作ったお弁当は、2018年にアホウドリに参加してくれた料理人木村祐子(きむらゆうこ)の手でさらに完成度の高いメニューになり、今はスタッフの力を借りて日々作られています。

毎日詰めるうちに「もう1おかずいれよう」など、更なる提案も出てきています。

人との出会いで進化していくお弁当。きっとその時その時出会うスタッフ。劇団でいうと、キャストとの出会いで同じ演目でも毎回変わっていくような。定番だけど、いつも新しい。そんな食べ飽きない定番に育ってほしいな、丸わっぱ弁当。

たくさんの人に食べてもらえたら、嬉しいなとおもいます。

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